今、大洗に行ってみて
○先入観
茶道、華道と並ぶ女子のたしなみ、それが『戦車道』!
・女子高生×戦車という異色の取り合わせ
・緻密なCGモデル
・某有名TPSとのタイアップ
これらの影響から
アニメ「ガールズ&パンツァー」は高い知名度を獲得するコンテンツとなり
舞台となった茨城県大洗町は萌文化を利用した地域活性化の成功例として
全国から羨望の眼差しを向けられる存在なのだと思っていました
実際に行ってみるまでは。。。
大洗に行ってみて感じたこと、思ったことをつらつらと書いていきます。
※筆者の独断と偏見に満ちている可能性があります、その旨ご承知ください。
○いざ大洗町へ
自分の移動経路は常磐線から私鉄乗り換えで上野駅から2時間半(普通電車)ぐらい。
水戸駅からの電車ダイヤは少なめで1時間に1本の時間帯もありました。
観光業が基本の町らしく、公道寄りの海水浴場や水族館。
脇道にアンコウ料理の料亭がちらほらといった感じ。
大洗駅に着くとイルカが迎えてくれました。
○大洗の現状
駅から浜へと歩いていくと、かの有名なタワーが。
(作中ではこんな感じ)
曇天ですが昼時だったので、隣接している道の駅風の建物「大洗まいわい市場」へ
すると…
テナントがこれでもかと撤退しておりました
店舗一覧で確認すると全体の半数近くが撤退済みのようです。
本施設「大洗リゾートアウトレット」は公式サイトによれば2006年に設立。
(逆にいえば10年はもったということになります)
ガルパンのグッズ店も入っていましたが、今年3月頃に一悶着あり現在は移転。
トイレやエレベーターなど基礎的な設備も一部使えなくなっている状況でした。
○ガルパン熱はいつまで?
大洗駅の階段広告にこのようなものがありました。
11月21日とは劇場公開のあった2015年のことです。
ここだけ時間が止まっているようでした。
現在制作が進んでいるガルパン最終章。
おそらく公開の暁には大洗には莫大な金が落ちるでしょう。
しかしその後この場所にはどんな広告が置かれるのでしょうか。
大洗駅から徒歩5分の場所です。
同じく徒歩3分。
アニメはともかく、現実の大洗は決して人のあふれる地域ではありませんでした。
駅には移住促進のため空き家の登録を進めるチラシもありました。
ガルパンを恒久的に使用可能な観光資源にするためには
聖地巡礼の形を続けるだけでは不十分でしょう。
アニメを利用した町おこしとしては(私が見てきただけでも)
同じくコナンの造形物を多数設置した鳥取など前例はあるように思います。
しかしそれはあくまで龍馬や砂丘に対する副次的要素であり
メインには成り得ないのかもしれません。
ガルパンのみを追いかけているファンがどの程度存在するのかは分かりませんが
シーズンごとに覇権と嫁が変動する深夜帯での放送だったというのも
ムーブがどの程度続くのか見定めづらい要素でしょう。
あるいは、やなせたかしを担ぐ高知、あるいは青山剛昌を担ぐ鳥取
同様にフミカネを担ぐ大洗という図式が可能なのかも
大洗町の観光方針もまさしく「最終章」を迎えつつあるのかもしれません。
○最後に
ローズヒップティーはおいしくいただきました。